米、水、冬の寒さに育まれた美酒

金沢の食文化を代表するもののひとつが、恵まれた素材に時間と手間ひまをかけて生み出される加工食品です。その一つとして、米と水と冬の寒さが生み出す酒があります。

米どころである加賀平野と白山山系から流れ出る清水、そして雪が舞う冬、金沢には美味しい酒が生み出される土壌があります。加賀藩主前田利常の時代から続くという老舗など、数件の造り酒屋が伝統と革新を繰り返しながらのれんを守っています。金沢の酒の特徴としては、純米酒、吟醸酒などの品質の高い洗練された酒が多いことが挙げられます。

金沢の飲食店ではほとんどの店が地元の酒を扱っています。また、加工食品の内、魚の糠漬けなど発酵食品も金沢の珍味として人気があります。加賀の特産品として有名なフグの子糠漬けや、庶民にも親しまれているイワシの糠漬けなど、塩辛い中に独特の風味があって、酒の肴やご飯のお供にぴったりです。