紀元前から続く「海女漁」が息づくまち
「海女」とは、素潜りで貝類や海藻を採集する漁を生業とする女性のことです。三重県志摩半島には海女が28地区におよそ1000人おり、アワビを中心にサザエ、ウニ、ナマコ、ヒジキ、ワカメなどを獲っています。
志摩半島における海女の起源はわかっていませんが、紀元前300年頃の遺跡から大量のアワビ殻と鹿角製の採取用具が発掘されていることから、この頃には海女がいたと考えられています。8世紀の万葉集には海女を詠んだ歌が多く収められ、927年の公文書に、記録として初めて志摩の海女が登場します。その頃から現在に至るまで、海女漁は脈々と受け継がれてきました。
また、志摩半島の海女による素潜り漁は伊勢神宮とも深い関係があり、鳥羽市国崎町では、海女が獲ったアワビで「ノシアワビ」をつくり、年に3回、伊勢神宮へ献上しています。
海の幸を味わいながら海女文化に触れる
海の恵みをもたらす志摩の海女。漁のあと、海女たちは「海女小屋」で道具の手入れや休憩をします。その小屋に訪問し、海女の仕事の一端に触れることができるのが「はちまんかまど」です。
小屋では、かまど(囲炉裏)を囲みながら、海女が自ら獲ってきた新鮮な伊勢エビやアワビ、サザエなどの海の幸を目の前の炭火で豪快に手焼きにしてくれ、磯の香りとともにそれらを味わいながら、海女の仕事や歴史について話を聞くことができます。そして、海女が踊る相差音頭を一緒に踊ったり、海女着の試着をするなど、海女文化の疑似体験を楽しめます。
海女小屋はちまんかまど
- 所在地
- 三重県鳥羽市相差町819
- 営業時間
- 9:30~16:30
- 休日
- 12/30~1/5、8/13~8/15、(不定休あり)
- 料金
- 海女の話を聞くティータイム体験2,160円~、海女小屋料理体験3,780円~、海女着体験300円(各要予約)
- TEL
- 0599-33-1023
- アクセス
- JR参宮線・近鉄鳥羽線・志摩線「鳥羽」駅から車で約25分
第二伊勢道路鳥羽南・白木インターから車で約15分 - HP
- http://amakoya.com/