16400年の歴史の扉を開ける旅~石から読み解く中世・近世のまちづくり~

  • 一乗谷朝倉氏遺跡(福井市)
  • 発掘された中世の石畳道(勝山市)

越前・福井では、中世期に地方に生まれ、大量の石を用いて計画的につくられた都市が今も独特の空間を醸し出しています。また、近世期の城下町では、風景に溶け込んだ美しい青色の石が天候によって街並みの色合いを変化させ、自然の力が大地を階段状につくり上げた街の中心部には石の壁が続きます。
様々な形に姿を変えて時代を越えてきた石が私たちを出迎える越前・福井は、日本人と石との共生の歴史や屈指の石づくり文化を体感させてくれる地です。

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白山平泉寺

福井県福井市のおすすめ

一乗谷朝倉氏遺跡

朝倉氏5代100余年にわたり栄華を極めた中世都市遺跡。遺跡は特別史跡、発掘された庭園は特別名勝、遺物は重要文化財に指定されている。遺跡の入り口にそびえ立つ巨石によりつくられた下城戸は一見の価値あり。遺跡内にある発掘調査を元に復原された町並へ行けば中世にタイムスリップできます。

養浩館庭園

江戸時代前~中期に作庭された福井藩主の別邸。回遊式林泉庭園をもち、庭石は福井県内の名石で彩られている。手入れの行き届いた庭木は四季折々の表情を見せます。

  • 一乗谷朝倉氏遺跡
  • 養浩館庭園

福井県勝山市のおすすめ

白山平泉寺旧境内

48社、36堂、6000坊、寺領9万石・貫、僧兵8千といわれる日本最大級の中世宗教都市遺跡。白山信仰の拠点として717年に開かれ、平安時代から戦国時代にかけて大きく発展していきました。平成元年から始まった発掘調査によって、全国的に極めて珍しい中世の石垣や石畳道が発見されています。日本遺産「石のまちづくり」のルーツとされ、その景観や技術は一乗谷朝倉氏遺跡へと引き継がれていったと考えられています。現地では発掘された約450年前の石畳道を実際に歩くことができます。

勝山城下町と七里壁

九頭竜川中流域の河岸段丘を七里壁と呼んでいます。勝山城下町を横断するように走る七里壁には、高さ5~6mの壮観な石垣があります。江戸時代、七里壁の上には勝山城や武家屋敷が建ち並び、下には町家や寺院が広がっていました。石垣で覆われた高い壁は、身分による居住地の境界だったのです。勝山は平泉寺が全山焼亡した後大きく発展し、この地域の新しい中心地となっていきました。現在も重厚な造りの商家が残り、往時の繁栄を偲ぶことができます。

  • 七里壁
  • 発掘された中世の石畳道