「めがねのまち」として知られる鯖江
福井県は、めがねフレームの生産量が全国シェアの90%以上を占める日本一の産地です。始まりは1905年。福井県の豪農の増永五左衛門が、産業の少ない福井で農民の生活を向上させるため、大阪のめがね職人を招いて農家の副業にしようと企図したことがきっかけです。
この地域のめがねづくりの特徴は、パーツごとの分業化。「帳場」と呼ばれる専門職人のグループが互いに競い合い、次第に技術が洗練されるとともに生産の効率化も図られ、鯖江のまち全体が、ひとつの大きな工場としてめがねづくりを行うまでになりました。1945年以降にはサングラスの生産も始まり、1981年には、世界初のチタン製めがねの開発に成功しました。近年は、チタンの加工技術が医療や電子機器にも応用されるなど、新たな産業も生まれています。
卓越した精密加工技術
めがねづくりには、チタンやアルミニウムなど、さまざま金属素材を加工する技術を始め、鋳造、装飾や耐腐食性などの表面処理など、精密小物金属を加工する技術が必要とされます。そうした技術の一端に、産地の歴史とともに触れることができるのが「めがねミュージアム」です。
博物館コーナーには、手仕事時代の製造道具や、時代を感じさせる昔のフレームなどを展示。体験工房では、オリジナルめがねやめがねストラップづくりの体験ができます。また、アンテナショップでは、福井県内のメーカー約40社が製造する3000本以上のフレームを展示販売しています。
めがねミュージアム
- 所在地
- 福井県鯖江市新横江2-3-4
- 営業時間
- 10:00~17:00(ショップは19:00まで)
- 休日
- 年末年始
- 料金
- 入館無料、体験500円~
- TEL
- 0778-42-8311
- アクセス
- JR北陸本線「鯖江」駅から徒歩約10分
北陸自動車道鯖江インターから車で約3分 - HP
- http://www.megane.gr.jp/museum/