長い歴史がある愛知のやきもの
良質な陶土が採れることで、日本有数の窯業地域として知られる愛知県。5~14世紀まで県中部に存在した猿投窯や、12~13世紀まで渥美半島の先端で栄えた渥美窯など、古い時代からやきものの生産が盛んでした。特に10世紀の窯跡が発掘された瀬戸焼、12世紀頃から始まったとされる常滑焼は、ともに日本六古窯のひとつに数えられています。
日本では陶磁器の代名詞である「せともの」の由来となった瀬戸市の瀬戸焼を始め、急須から衛生陶器まで幅広い製品を生産する常滑焼、名古屋市周辺でつくられる洋食器ほかファインセラミックス、七宝焼、高浜市周辺の三州瓦など、さまざまな窯業製品が県内各所で生産されています。
また、産業としての陶磁器生産だけでなく、陶芸家による作品制作も活発な地域です。
陶磁器を楽しむミュージアム
1978年に開館した「愛知県陶磁美術館」は、紀元前から近現代までの国内外の陶磁器を幅広く収集した、国内有数規模の陶磁器専門ミュージアムです。
特に館蔵の古陶磁コレクションのなかから選ばれた「名品コーナー」では、美術的価値の高い重要文化財を展示。また、瀬戸・美濃でつくられた、神社を守るこま犬のコレクションなども見ることができます。
陶芸館では、陶芸指導員のもと、作陶や絵付け体験ができるほか、茶室「陶翠庵」では、好きな茶碗を選んで薄茶(抹茶)をいただくことも可能です。
愛知県陶磁美術館
- 所在地
- 愛知県瀬戸市南山口町234
- 営業時間
- 9:30~16:30(7/1~9/30は17:00まで)
- 休日
- 月曜(祝日の場合は翌平日)、12/28~1/4
- 料金
- 常設展大人400円、高校生・大学生300円、団体割引(20名以上)あり、作陶体験大人740円~、中学生以下620円~、絵付け体験大人680円~、中学生以下560円~(10名以上は要予約)
- TEL
- 0561-84-7474
- アクセス
- 愛知高速交通東部丘陵線「陶磁資料館南」駅から徒歩約15分
名古屋瀬戸道路長久手インターから車で約5分 - HP
- http://www.pref.aichi.jp/touji/