幸運を呼び込む縁起物
かつて、陶磁器として有名な愛知県の瀬戸焼の主要製品のひとつに「ノベルティ」と呼ばれる人形などの置物がありました。生産が始まったのは19世紀末頃で、20世紀に入ると瀬戸でつくられたノベルティが輸出され、海外で注目されるようになります。一時衰退した時期もありましたが、その後復活し、1970年代までは輸出品の主力として盛んに生産されました。
その瀬戸焼のノベルティの原形ともいえるのが、20世紀初頭に生産されるようになった「招き猫」。招福招財の縁起物として古くから親しまれている招き猫は、商店や飲食店、企業、一般家庭などさまざまな場所で見ることができる、日本で最もポピュラーな猫の置物です。
産地によって異なる姿
「招き猫」は座って片手を挙げたポーズが特徴で、左手を挙げているものは「人(客)招き」、右手を挙げているものは「金招き」といわれます。瀬戸では「古瀬戸」と呼ばれる細身で前垂れを着けたものが主流でしたが、現在ではカラフルなものやポーズを変えたもの、ガラス製などさまざまなタイプの招き猫がつくられています。
「招き猫ミュージアム」では、日本中から収集した招き猫約5000点を展示。コレクションは歴史、寺社もの、主要産地別、珍品などに分類されており、デザインの違いがよくわかります。また、招き猫の染付体験で、オリジナルの招き猫をつくることも可能です。
招き猫ミュージアム
- 所在地
- 愛知県瀬戸市薬師町2
- 営業時間
- 10:00~17:00(入館は16:30まで)
- 休日
- 火曜(祝日の場合は開館)、年末年始
- 料金
- 1F入館無料、2Fミュージアム見学大人300円、高・大生200円、中学生以下無料、団体割引(20名以上)あり、染付体験300円~(10名以上は要予約)
- TEL
- 0561-21-0345
- アクセス
- 名鉄瀬戸線「尾張瀬戸」駅から徒歩約8分
東海環状自動車道せと赤津インターから車で約5分 - HP
- http://www.luckycat.ne.jp/