輸出品として発展した静岡茶
静岡県は国内生産量の40％を占める茶の産地で、県内の広い範囲に美しい茶畑が広がっています。
静岡茶は13世紀半ば、僧である聖一国師が宋（中国）から持ち帰った種を、現在の静岡市足久保地区に蒔いたのが始まりです。16世紀末～17世紀頃には良質な茶葉産地として知られるようになり、将軍徳川家康への献上品にもなりました。
19世紀半ば以降、アメリカなどへ向けて茶が輸出されるようになったのを契機に、静岡県は大規模な茶産地へと発展します。武士の身分を失くした人たちが牧之原の開拓を進め、茶園を広げるなどして産地が拡大。1899年に貿易港となる清水港が開港すると生産量も飛躍的に伸びました。1908年に県内で発見された、甘みと優雅な香気が特徴の「やぶきた」種は、煎茶の代表ブランドになっています。
日本一の産地で茶摘み体験
静岡県でつくられる茶葉は、うま味と渋味、香りなどのバランスの良さが特徴で、茶を育成するための好条件に恵まれた牧之原台地は、日本一の茶の産地です。
その広大な茶園の一角にある「グリンピア牧之原」では、パネルや製茶機械の展示で牧之原における日本茶製造の歴史を紹介するほか、併設された製茶工場で仕上げ加工から袋詰めまでの工程の見学が可能です。また、茶摘み体験ができ、摘み取った茶葉は持ち帰って緑茶や紅茶、天ぷらなどにして飲食することができます。さらにこの地域の特産で、美しい濃緑色が特徴の「深蒸し煎茶」の試飲もあり、見て、触れて、味わって、静岡茶を知ることができます。
グリンピア牧之原
- 所在地
- 静岡県牧之原市西萩間1151
- 営業時間
- 10:00～17:00
茶摘み体験／4月下旬～10月上旬、平日11:00、土・日曜・祝日11:00・14:00（要問合せ） - 休日
- 年末年始
- 料金
- 入館無料、工場見学無料
茶摘み体験大人820円、小学生720円
茶娘衣装レンタル500円（要予約）
煎茶道（お菓子付き）大人510円、小学生410円（繁忙期を除く、要予約） - TEL
- 0548-27-2995
- アクセス
- JR東海道本線「菊川」駅から車で約15分
東名高速道路相良牧之原インターから車で約7分 - HP
- http://www.grinpia.com/
