航空宇宙産業のまち、各務原
岐阜県各務原市は、航空機の機体を製造する川崎重工業岐阜工場が立地し、2011年には「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」に指定された航空機産業のまちです。
1922年、川崎重工 株式会社の前身である神戸の川崎造船所がフランスの「サルムソン2A2型」を国産化し、陸軍各務原飛行場(現在の航空自衛隊岐阜基地)で試験飛行を行ったのが始まりで、翌年には飛行場の隣接地に工場を設置しました。
1900年代前半に日本の軍用機生産の一翼を担いましたが、戦後は川崎重工 株式会社の航空機生産の拠点として、練習機、哨戒機、輸送機、戦闘機、ヘリコプターなどを製造。さらに、1986年の測地実験衛星「あじさい」や、2001年打上げの「H-ⅡAロケット」など、宇宙関連機器分野へと事業の幅を広げてきました。
各務原でつくられた実機が間近に
「かかみがはら航空宇宙科学博物館」は、「わが国の航空宇宙技術者やその関係者が、何にチャレンジし、何を遺したか」を後世に伝えることをコンセプトに、1996年に開館しました。陸軍乙式一型偵察機「サルムソン2A2型」を始め、海上自衛隊の主力として活躍した「P-2J対潜哨戒機」、短距離離着陸実験機「飛鳥」など、各務原で製造された歴史的な航空機が多数展示されています。
現在はリニューアル工事のため本館が一時休館していますが、収蔵庫は見学可能です。各務原で生産され、国内に1機しか残っていない三式戦闘機「飛燕」を、胴体、主翼、エンジンに分解した状態で見ることができます。2018年3月の全館リニューアルオープン後は組み立てられた姿で公開するので、分解の姿が見られるのはこの期間だけです。
またリニューアル後は航空機・宇宙・体験の各コーナーが拡充され、歴史から最新技術までより詳しく学べるようになります。
※本館リニューアル情報はHPで随時更新
かかみがはら航空宇宙科学博物館
- 所在地
- 岐阜県各務原市下切町5-1
- 営業時間
- 9:30~16:30(季節により変動)※2018年3月まで本館および屋外展示場は一時閉館
- 休日
- 収蔵庫/火曜(火曜が祝日および振替休日の場合は翌平日)
- 料金
- 収蔵庫特別展示料金一般300円、60歳以上・高校生200円、中学生以下無料
- TEL
- 058-386-8500
- アクセス
- 名鉄各務原線「各務原市役所前」駅からふれあいバス川島線で約17分、航空宇宙科学博物館前下車、徒歩すぐ
JR高山本線「那加」駅または名鉄各務原線「新那加」駅から車で約10分
東海北陸自動車道岐阜各務原インターから車で約10分 - HP
- http://www.city.kakamigahara.lg.jp/museum/