福井県坂井市のおすすめ
三国湊
三国湊は九頭竜川の河口に位置し、多くの河川が合流するため、古くから河川の舟運を利用した物資の輸送が盛んでした。また、日本海にも面しており、越前地域の物資を河川で輸送し、それらの物資を集積して日本海から他地域を結ぶ物流の拠点としても繁栄しました。河川の舟運によって米やその他の物資が集散する三国湊は、北前船の寄港地としてさらに発展しました。
旧岸名家住宅
岸名家は材木商を営んでいた商家の一つで、その住宅が今も残り「旧岸名家住宅」として公開されています。内部は、材木が行き来した入口から建物奥まで続く細長い通路や水琴窟があります。
三国祭
三國神社例大祭である三国祭は県指定文化財で毎年5月に奉納されます。山車と呼ばれる屋台の上には人形が載り、町内を練り歩く姿は圧巻です。祭りが執り行われる三國神社は、普段は大きくそびえ建つ随身門が来訪者を出迎えてくれます。
三国港(旧阪井港)突堤
三国湊は上流から運ばれる砂が堆積し水深が浅くなることで、たびたび船の出入りがしにくい状況でした。それを改善するために地元の豪商らが河川改修を県等に嘆願し、東尋坊から切り出した岩石等を使用しながら、明治15年(1882)にようやく地元民の永年の命題であった突堤が建設されました。現在も突堤はその機能を果たしており、三国港(旧阪井港)突堤という名称で国指定文化財となっています。
- 三國神社随身門
- 旧岸名家住宅
- 三国港(旧阪井港)突堤
福井県小浜市のおすすめ
古い町並み
古くから海と都をつなぎ日本を代表する港町として栄えてきた小浜は、江戸時代に入ると北前船寄港地としてさらに繁栄します。小浜湾に面した古い町並みには、当時の料亭建築や芝居小屋、船主別邸などが残り、船主が信仰した神社には船玉と呼ばれる北前船模型が数多く奉納されています。また、歴史を紐解く古文書も数多く残存しており、北前船で財をなした木綿屋の文書からは、将軍家へ献上する「召しの昆布」が独占的に製造されていたことが見てとれます。
豊かな海の幸を愉しめる食のまち
若狭小浜は古くから京都とつながる食のまち。港町として栄えた風情ある町並みの中で、豊かな海の幸を愉しむことができます。北前船で財をなした船主や船乗りが心を癒した茶屋町の三丁町には、その繁栄を知ることができる旧料亭の町並みが広がり、ランチを愉しむことができる店舗が多くあります。また、三丁町を含む小浜西組の古い町並みに佇む八幡神社には、船主が奉納した精巧な船舶模型や、銅製の大灯篭が伝わっています。
伝統工芸・産業
北前船で運ばれた産物や技術により、港町・城下町として栄えた小浜には伝統産業も根付いています。一説に津軽塗の技法を取り入れたと伝わる若狭塗、北海道からもたらされた「めのう原石」を加工した工芸品である若狭めのう細工などがあります。また、小浜で焼かれた若狭瓦は今でも小樽の倉庫に葺かれています。これらの伝統工芸・産業は、御食国若狭おばま食文化館で各種の工芸体験として楽しむことができます。港町の中心には、北前船船主の娯楽の場となった芝居小屋「旭座」があり、まち歩き観光の拠点となっています。
- 料亭「蓬嶋楼」
- 八幡神社の「船玉」
- 芝居小屋「旭座」